F氏がまけまけの初代防災対策部長に任命された。元旦に能登半島で大震災が起こったことは記憶に新しい。まけまけの災害対策計画を元に授業を行った。福祉事業所に関わらず企業単位で災害対策を取るようになったのは東日本大震災後からである。胆振東部地震の際の恐怖体験が頭から離れないF氏の防災意識はまけまけで一番高い。本棚が枕元に倒れてきたが、間一髪怪我を負うことがなかったぐらいだ。冷蔵庫の上においていた電子レンジが飛んできた。片付けて現状回復できる被害ではなく、友人宅に身を寄せての非難暮らしを強いられた。まるで強盗が入ったあとのように部屋が壊滅的な被害を受けて以来、F氏は日頃から防災に対する意識を高め情報を集めている。もちろんネットはフェイクニュースが多いので気をつけなければならない。今回、防災の授業を開くと聞いたF氏は以前購入して勉強した「新しい防災の基本辞典」を持参した。防災の知識のみならず災害の発生メカニズムまで解説してある。分厚い本であるが、イラストが豊富でわかりやすい。他にも数冊この手の本は持っていると言う。本屋には防災関連書籍の特別コーナーが設けられているというが、自分は関心がないので目にしたことがない。本やネットからの情報を精査して、必要な飲料水や食料、災害グッズを備蓄するにいたった。F夫婦二人が復旧までに必要な水の量はなんと70リットルを用意しなければならない。コストコで安いペットボトルの水を買っている。犬を飼っているため避難所生活は無理なため車中泊もしくはテント生活になる。お金で安全は買うことはできないが安心感は得られる。「自分の命は自分で守る」これが基本になる。自分が住む場所の過去の災害の歴史を知ることから始めなければならない。地震大国日本で安全な場所はどこにもない。神社や寺などのパワースポットだから難を逃れられるなんてこともない。いざ災害が起こればきっとパニックに陥るだろう。「備えあって憂いなし」頭の片隅にはいつも防災意識を持ちたいものだ。
イガチョフ