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イガチョフ

さんじょう

一般的に、男と女どっちがトイレに近いかと言えば、女のほうらしい。しかし、まけまけで観察していると圧倒的に男のほうがトイレの利用回数が多い。女性は、尿道が男性よりも短く、尿道を支える筋肉も弱いために尿が出やすい構造になっている。にもかかわらず、まけまけでは正反対の現象が起こっている。男性の頻尿は加齢に伴う「前立腺肥大」が影響している。一方女性の頻尿は、出産や妊娠に伴う「骨盤低筋の緩み」が原因だ。まけまけではコーヒーや麦茶、そして緑茶が提供されている。気分転換を図る意味でコーヒーを飲むが、これが利尿作用が高い。尿をどんどんと作り出すのだ。カフェインの摂取の取りすぎで脱水症状を起こすとも言われる。まけまけのプログラムの前にトイレを済ませないことには、無事に授業を終えることができない。我慢すれば集中力がそがれてしまう。前立腺肥大は加齢が原因で避けようがない現象だし、何も前立腺がんになる心配もない。トイレに滞在する時間はいい面もある。いいアイデアが浮かぶのもトイレの中だという話も聞かれる。昔から「三上(さんじょう)」と言ってひらめきが生まれる場所と知られている。「鞍上(あんじょう)」「枕上(ちんじょう)」「厠上(しじょう)」の3つの場所がよいと言われる。移動している時や、寝ている時、そしてトイレにこもっている時だ。要するに、ひとり、落ち着いた時に、ひらめきとは生まれやすい傾向にある。また西洋には、これに似て、「創造性の4B」という言葉がある。バー、バスルーム、バス、ベッド。アイデアが浮かびやすいといわれる。アルキメデスも風呂に入った時、体積の概念が思い浮かび「ユリイカ!ユリイカ!」と2回叫んだ。我が家は狭いアパート住まいで自分専用の部屋がない。一人になれるのはトイレと風呂ぐらいだ。風呂は息子と一緒に背中を流しているので、実際はトイレだけに限られる。トイレでアイデアが生まれるのはわかるが、果たして洋式なのか和式なのか。力が入る和式のほうがいいアイデアが出そうだ。

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