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イガチョフ

どうしよう

気づいたら米びつの米が半分に減っていた。朝と晩に一度に2合ずつ炊くのであっという間に米がなくなってしまう。今日は最高気温が28℃を超えた。アパートに戻ると部屋は熱気がこもっていて窓を全開にして扇風機を回した。米を買いに行くのは日が沈んでからにして、家事を手際よく片付けることにした。最近お気に入りのデビッド・クロスビーを流しながら台所に立つ。これはいいなと思ったら残念なことにクロスビーは去年亡くなっている。行きつけのバーでリクエストしてみたい。夏場は冷蔵庫でも物が傷みやすいので副菜作りにも頭を使う。先を読みながら食材をそろえる。シャワーを浴びると肌がぴりりとする。夜風に当たれば体のほてりも落ち着くだろう。学校から帰宅した子供たちがアイスをねだってきた。それぐらい自分たちでコンビ二に行ってもらいたいが、米を買うついでに買ってくることを約束した。なんて優しい父親なのだろう。外は西の空がほのかに赤く滲んでいた。バス停には帰宅途中の学生やサラリーマンの長い列ができていた。ラーメン屋を覗くと、警備服姿の男性が腕まくりをしてラーメンをすすっている。店から出てきたのは細身の学生風の男性でメガネをかけていた。いつも米を買うツルハドラッグはレジに客が並んでいた。玄関横の機械でクーポンを発券すると100ポイントが付与された。今日はついている。これでアイスを買う費用の足しにできる。お米のコーナーに来て目が飛び出るところだった。いつも買っている無洗米5キロの値段が2千円を突破しているではないか。主食の米ぐらい安く買えないものだろうか。子供たちは弁当も持参するので米がないと何も始まらない。アイスを買っている場合ではない。自分は甘いものに目がなく際限がない。板チョコも一枚ペロッと食べてしまう。甘いものは中毒性がある。これからは健康のことを考えて控えることにしようと思う。お米は噛めば噛むほど甘みが増すという。本来の甘さとはこのことを言う。どこまで我慢できるか、やってみよう。

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