コンビ二の売り上げが高い日は月に三度ある。年金支給日と生活保護費の支給日、そして給料日だ。一体コンビ二で何を購入するのかはわからないが、恐らく酒と煙草をまとめ買いでもするのだろう。一人暮らしの若者が住まいとなるアパートの立地条件としてコンビ二の近所を上げるそうだ。生活と密着するコンビ二で胃袋を満たすことができる。朝食はおにぎり、昼食はパン、夜は弁当のサイクルを守る。イートインコーナーも充実していて、たまにコーヒーを飲んで休憩する。早朝からインスタントメンにお湯を注ぎ麺を啜っているお年寄りを見かけることは多い。朝食にお金をかけず腹を満たすという目的でそうしているのであろうが、身体には毒だ。コンビ二に頼った生活をしている人に限ってメタボ検診でひっかかる人が多い。コンビ二の数は飽和状態で競争が激しい。どの店にも同じ商品しか置いていないので、営業戦略も何もあったものではない。コンビ二での買い物が習慣付けられた客は自動的に来店してくれる。人間の行動はランダムのようだが、じっさいは一定の法則性に基づいて動いている。数学的にはきちんとした数式が成り立つので、最初に言ったような売り上げの法則がはじき出されるのだろう。コンビ二の数は頭打ちのような気がするが、出店ラッシュは続く。もちろん淘汰されて廃業する店もあるだろうが、経営マニュアルに則って経営すればぼろもうけだ。24時間の光熱費と人件費は膨大であるが、それをしのぐ売り上げが見込める。客は膨大な商品から一つの物を選ぶことより、厳選された数少ない選択肢から商品を選ぶほうを好む。手にとっていろいろ吟味してからお金を払うのは流行らない。自分の頭を使って商品を見極めることはしないほうが効率的だと思う人が増えているのだ。コロナ以前は試食をしてから食べ物を買う場面がスーパーで見られるのが当たり前で、自分の眼と舌、鼻など五感を使って食べ物を買うのが普通だった。コンビ二での買い物に魅力はないとおもうが、どうだろう。
イガチョフ
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