60代後半のNさんにとってスマホとパソコンの操作の習得は困難を極めている。まけまけで講座を特別に設けて授業はしてみるが、本人は「なんだかわからないけど、適当に相槌打ってるだけなんだわ」と困惑している。いわゆるスマホ恐怖症にかられている。高齢者向けの簡単スマホを契約して使っているが、せいぜい電話するぐらいだ。グーグル検索すればバスの時刻も調べられることを教えると、「へー、それは便利だね」と感心してはみせるが、自分で検索しようとは思わない。スマホにしゃべりかけるだけで調べられるということが信じられないようだ。高齢者は指が乾燥しがちで、さらに力を入れすぎてパネルをタッチする人が多い。そのため上手くパネルが反応できない傾向にある。フリック入力の難しさがハードルになっている。また高齢になるにつれて頑固になるので、「こんな物生活するうえで必要がない」とはなから受け付ける気すらないのだ。いざ使おうとしても充電が減っていたりすることもある。しかし、高齢者だからこそのスマホの有効な使い方もあるだろう。安否確認に家族が持たせるという場合だ。声だけでなく動画で様子を知ることができるので、体調変化の予兆が把握できる。自宅で過ごす時間が長い人にとっては映画や漫画を楽しめるので重宝するだろう。頑張れば家計や年金の管理も可能だ。高齢者向けのスマホ教室も盛んに行われている。年代によってスマホの使い道は違う。若者であれば、LINE、TikTokなどのアプリが生活の一部になっている。自分は、何と言ってもクックパッドという料理レシピサービスだ。食材を入力しただけでメニューが出てくるものだから便利だ。余った食材を無駄にすることがなくなって重宝している。家庭の主婦が作った実用レシピであるがプロも参考にしているという。毎晩、料理で頭を悩ませなくて済むから、主婦こそ使うべきアプリだと思う。体調不良の原因がスマホに依存しているという場合があるから、ときどきスマホ断食することは必要だろう。
- イガチョフ
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