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  • イガチョフ

チョコ事件

 バレンタインデーのチョコレート販売は、14日の午前までのようでまけまけの帰りにスーパーに立ち寄った際には売り場は撤去作業中であった。それでも残りわずかなチョコレートを求めるお客さんが数名いた。すでに次の行事であるひな祭りとホワイトデーのコーナーを作る従業員が黙々と働いていた。まけまけでもバレンタインデーということでチョコレートケーキがふるまわれた。豪勢なことに六花亭のケーキをホールで用意してくれた。これを利用者のAさんが包丁で切り分け食後に食べることになった。ケーキは濃厚でまったりとしたビターな味わいで、ブラック珈琲にぴったりであった。あいにくAさんは珈琲が苦手で麦茶で食べることになったが、とてもおいしいと感想を述べていた。先週の段階で他の男性メンバーにも当日にバレンタインのサプライズがあることは知らされていた。通所日でなかったのが残念であった。ケーキがふるまわれたのは去年のクリスマス以来のことで、これから先も楽しみだ。ひな祭りとホワイトデーが終われば、次はエイプリルフールだ。これは行事とはいえないが、嘘をついても無礼講な特別の日なので、恐るべき事件が起こるかもしれないなんて言って盛り上がった。わが娘もオーブンでチョコブラウニーやチョコマーブルパンを焼いた。学校に持っていくからだが、意中の男子に渡すのではなく、あくまで女子と担任の先生に渡すためだという。友達に配るので「友チョコ」というのだそうだ。先生は律儀な人でお返しをするのは忘れない。男子学生の中には、事前にチョコレートを作って渡してもらえないかとお願いする者までいる。一方、わが息子はびっくりチョコ作戦を実行すると息巻いていた。友達の一人を犠牲にして、靴箱にチョコと恋文を入れて驚かすのだと言う。チョコを手にした瞬間を激写して拡散するようなことはしないだろう。それにしても、バレンタインをきっかけに恋が成就したというカップルがいるとはあまり聞いたことがない。チョコじゃ恋は成立しないのか。

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