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  • イガチョフ

余計な一言

 気温が20度を超え、こたつ布団をしまおうかと思ったが、しばらく低温が続くと予報が出た。娘が寒がりなので休日ともなると朝から晩までこたつにもぐっている。食事も勉強もゲームも全部こたつから離れることがない。今日は、明後日にまけまけで行われるギョーザパーティーの材料を買出しに出かけた。上着もいらないぐらいの陽気の中を歩くのは気持ちがいいものだ。これからまけまけでは外へ出かける機会が増える。中央区の「旧永山亭」散策や、北区の動物愛護センター「あいまるさっぽろ」への見学など目白押しだ。メンバーの間で交わされる雑談から予想外の企画へと発展するのだ。いわゆる「余計な一言」が企画立案の始まりだから面白い。なかなか個人では訪ねる機会がない施設なので、スタッフの後押しが実現の第一歩になる。これも授業の一環で行われるが、基本は楽しむことだ。前もってネットで施設の概要を調べるのは基本で、電話での問い合わせもメンバーが手分けして行う。大き目のカレンダーの裏面を使って告知のポスターを書くのも重要な仕事だ。カラフルなマジックでわかりやすくレイアウトするのもセンスが問われる。始めは及び腰でも、いざ出番となるとみんな率先して役割を果たす。交通機関や食事をする店のメニューを調べ、予算をはじき出す。なかなか頭を使うことなので粘りが必要な作業と言える。当日に考えられる不測の事態はあまり考えないことがまけまけの流儀だ。「これまた適当。出たとこ勝負」の精神で当日を迎えるぐらいでないと、行事に参加するのがおっくうになる。企画をリードするのは若干二十歳のAさんである。スマホでの検索に優れた能力を発揮する。「今まではどこへ行ってもレクに参加するのが躊躇われ避けてきたのですが、まけまけではみんなと楽しく計画を立てられます。こんな体験初めてです」と嬉しいコメントをしている。メンバー以上に楽しんでいるのがスタッフだ。仕事と遊びの境界線がわからない。そんなスタッフに寄せるメンバーの信頼は厚い。

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