まけまけ学生によるオリジナル情報誌を作る企画が今月に入って始まった。午後の授業を会議に当てて様々な案を検討した。依頼書の文面を考えたり、アンケートを作成したり知恵を絞った。情報誌を冊子にまとめて各所に配るなどの計画も上がった。とりあえず雛形を作ろうということになり、エクセルで作成してみたが出来栄えは素人の域を出ない。どうせ作るのなら本格的なものを作りたい。専用ソフトを導入することになった。その名も「パーソナル編集長」。このソフトは初心者も簡単に誌面を構成できる利点が魅力で人気がある。最初から用意されているテンプレートにリードやキャプション、そして記事に写真をはめ込むことができる。自動的に編集調整してくれるので簡単だ。とはいえ全くの初体験なので戸惑ってしまった。「マニュアルを参考に、使い方を習得するのにいろいろいじってみて。パソコンは壊れる心配ないから」とスタッフから背中を押される形で初の試みに挑戦した。あくまで情報誌を作るために導入したソフトであるが、試しにまけまけ新聞なる物を作ることにした。完成度はプロ顔負けで、思わず歓声を上げてしまった。ソフトの編集能力が高いのもさることながら、記事の内容も簡潔でまとまりがあると高評価を得た。そもそもこれだけの文章力を身につけることができたのも、いままで個人で壁新聞を作ってきた経験があるからだ。まけまけスタッフが前職の精神科デイケアの作業療法士だったとき、パソコンによる編集方法を丁寧に教えてもらったことが始まりだった。まさか11年間の長きに渡って発行し続けるとは本人ならずスタッフも予期しなかった。内容は家族内での出来事を扱っているが、子供たちにとってもアルバム以上の価値がある。まけまけ新聞を発行しようという話は当初なかったが、これだけ完璧な新聞を作れるのなら、情報発信のツールとして積極的に活用しようということになった。まいた種がいつどこで花開くかわからない。自分にとってまけまけは大切な母校になることだろう。
- イガチョフ
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